ブロガーさんは知ったかレベルだと思うのです

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この人以外にも「むしろ空洞の方が安全だ!」と唱える人が数名いますけど、その人達は土壌については限りなく素人に近いと思うのです。

 

まず盛土というか土ですけれども、気体を吸着する特性があります。だから盛土があれば地中のベンゼンが気化しても吸着して外に出さない効果が期待出来ます。これがコンクリートだと迂回して建築物の隙間に回ったり、コンクリにひび割れがあればそこから気化したベンゼンが入り込み建物に侵入するでしょう。

 

土の気体の吸着は私達の身近にもあって、各家庭に張り巡らされている都市ガスがまさにそれです。東京はインフラ設備が古いので、実は地中でガス漏れがあちこちで起きているのです。道路に穴を掘ったらガス漏れを見つけてしまった(しかも複数)などは良くある話で、ガス漏れを直したけど既に何年も前から漏れていたので地中のガス濃度が全然下がらないなどもそこそこ多くあります。そのような状態でも火事が起こらない理由は、土がガスを吸着して大気に放出しないからです。

 

豊洲の盛土はそれと同じ効果を狙ったものだと思われます。ツイッターで地下水や蓋について言及されている人もいますが、なぜあえて専門家が盛土にした理由を考慮していないのでしょう。

 

あと究極に知ったかだと感じたのは「盛土の上に建物を建てたら地盤沈下で危ない!」と本気で言っている人がいる事です。地盤が軟らかい場所、特に埋め立て地などは必ず巨大な杭を作り、その上に建物を建てます。地中奥深くまで穴を掘り、何十台もコンクリ車を往復させてコンクリートの柱を地中に作り、その上に建築します。地盤には絶対に頼りません。埋め立て地は雨水の水はけが悪く液状化しやすいので、土壌に頼った建築をする建築士はまずいないでしょう。

 

それほど専門知識がないのに豊洲の現状が盛土より安全だと唱える人が複数いることに眉をひそめます。声の大きい人は信用出来ない人が多いと言われていますが、それと同じ事なのかと同調せざるを得ないかもしれません。