welq問題の根幹は社会の必然性

welq問題について。

 

まずは最初にWEBサービスの収益性についての説明が必要だろうか。

 

健全な事業が白。法に触れる危ない事業が黒とします。

WEBサービスは黒の方が儲かります。そして白と黒の差は100倍もの開きがあります。

黒だと逮捕や訴訟に発展するので黒に近い白い事業を目指します。灰色ですね。

 

そしてその灰色でも、黒に近くなればなるほど儲けが大きい。

よってギリギリの黒を目指して日々切磋琢磨します。

 

例えば健康食品販売サイト。最近は厳しくなりましたが何年か前までは薬事法違反のサイトが大量に存在していました。説明の文言で明らかな嘘の効用を書けば書くほど売上が上がったので皆必死で嘘説明を羅列していた。健全なWEBサイトで販売するよりも数十倍も売上が変わるのだから、それはもう真剣に嘘を書くのがサイト運用の仕事となっていたのです。

 

welq問題も本質は同じ。健全なキュレーションサイトよりも、灰色で限りなく黒に近い方が儲けが大きいから、金と知恵を使い全力で黒ギリギリの灰色を目指していただけです。

 

健全な白のWEBサイトでも儲かる事業はあります。ただそんな事業は一気に参入が増えて一瞬でレッドオーシャンと化します。結果として白で儲からなくなるから灰色となるのです。

 

またWEB関連の事業は歴史が浅く、法令遵守のかけらもない従業員で成り立っている会社もかなり多く見られます。そんな会社は灰色が最低限で、平気で黒に片足を突っ込みながら仕事をし、むしろどんな危ない橋を渡ろうとも売上の高い社員が評価されるという風潮があります。それが企業文化となり黒を目指す社員を増産して行くので止めることは出来ないでしょう。

 

これは社会の繰り返される習慣であり、単純に人の業とも言えます。

この傾向は10年以上前から繰り替えされているのですから、しばらくは変わらないでしょう。

 

さてwelqの、というかキュレーション事業部ですが、表立って批判されている人たちだけではなく周りの従業員も危ない人間の寄せ集めに私は見えました。詳細は避けますが前職が灰色の事業を平気で行っていた会社の出身者だからです。別に当人に悪い印象はありませんが、その出身の会社が一部で詐欺まがいやインチキで売上を立てていた会社ですので色眼鏡なしでは見ることが出来ません。むしろよく似た者同士が集まったなという印象すらあります。

 

ただこの件でもっとも興味深いのは、制裁的に関係者の本名が拡散していること。関係者はもう真っ当な企業に転職することも出来ないし、大手と取引も行えないでしょう。経験則的にも下り坂の人生を転げ落ちて行くだけな気がします。目先の大成だけを追い大局を見逃したのは当人たちのミスですので業界の反面教師として語り継がれるでしょう。

 

限りなく黒に近い灰色の武器を手に、分をわきまえていれば生活に困らない程度の金は稼げたのに無謀な夢を見たがために凋落を辿ることになる。イカロスは高く飛ばなければ羽の蝋が溶けて落ちることもなかったのだろう。